地方病教育推進研究会ブログ

山梨県地方病の制圧までの歴史

ミヤイリガイの生息地を調査して

 地方病教育推進研究会事務局です。(ブログ第80号)

 読者の皆様いかがお過ごしですか。ここのところの暑さは異常です。ここ甲府盆地も連日猛暑日が続いています。

 

 過日の研究会が終わった後、県外の方から次のようなご意見がありました。(要旨)

 気になることがあります。終息宣言を山梨県が出していますが、ミヤイリガイは未だいると聞いています。場所は甲斐市◯◯地です。私は確認していません。終息宣言を県が出したから(ミヤイリガイの生息は立場上ー筆者)行政は引っ込みがつかないかもしれません。

 

 この方はミヤイリガイが生息していることに疑問を抱いているようです。早速返信をしました。(要旨)

 

 ミヤイリガイは甲斐市韮崎市などの一部地域に今も確認されています。しかしセルカリアの感染はありません。1995年(注ー流行終息宣言が出される前の年)の新聞を見ますと流行終息宣言が出る前、県の事務方は広島県や福岡県と同じ様に安全宣言を出したかったようです。しかし本県の場合は感染はしていないミヤイリガイがいました。他県はミヤイリガイを撲滅していましたので安全宣言が出され、一方山梨県では終息宣言となったわけです。

 

 このことを機に筆者は早速ミヤイリガイの生息調査に過日行ってきました。場所は韮崎市A地区です。(写真)

 多くはいないのですが今も生息しています。県外の寄生虫学の先生方が時々学術調査に訪れています。いずれにしてもミヤイリガイは絶滅危惧種に指定されています。日本住血吸虫の中間宿主ですが、ミヤイリガイにとってはいい迷惑なことです。

 

 地方病教育推進研究会

 事務局長