地方病教育推進研究会ブログ

山梨県地方病の制圧までの歴史

「タイ肝吸虫症」予防プロジェクト②

 地方病教育推進研究会事務局です。

 本ブログも7月1日に開設して3ヶ月。今回の投稿で40回目となりました。

 先日ある研究者から嬉しいメールをいただきました。11月18日開催予定の「第2回地方病教育推進研究会」への参加申込みとともに「ブログも拝見いたしました。充実した内容に驚いています。まだ全ての記事に目を通せてはおりませんが、できる限り早くチェックしたいと考えております」とありました。

 

 山梨県でかつて流行した地方病を次の世代に伝えることを目的に地方病教育推進研究会を立ち上げました。とともに多くの県内外の人々に地方病を広く知らせたいと考え、ブログも開設しました。この先生のように興味を持って読んでいただけることを嬉しく思います。また励みにもなります。今後も地方病を色々な角度から取り上げていきたいと考えています。

 

 今回のブログは、「タイ肝吸虫症」予防プロジェクトの山梨日日新聞社の記事(平成30年2月8日号)についての2回目です。記事の一部を編集して掲載します。

 宮本和子教授は、約20年前に調査を始め、2006年にカンボジアで初の流行地域を発見。17年までに10州50村以上で流行を確認した。

 宮本教授によると、隣国のタイ、ラオスは国レベルで実態調査や保健対策を取っているが、カンボジアは遅れているという。生活習慣病と捉え、住民が主体となって予防対策に取り組むことが必要と考えてプロジェクトを企画。16年12月に国際協力機構(JICA)の「草の根技術協力事業」に申請し、17年4月に採択された。

 住民が調理方法の工夫など必要な予防対策を考える環境を整え、自ら予防行動が取れるようにする「住民参加型」のモデルづくりに取り組む。

 山梨県は、甲府盆地一帯で寄生虫感染症の日本住血吸虫症がまん延し、100年以上をかけて終息させた歴史がある。宮本教授は、「寄生虫に県民が自ら対策を取った取り組みは、プロジェクトの理念に通じる。実現可能な予防対策を構築して成果を出したい」と話した。

 

 宮本先生のこのプロジェクトへの熱い想いは、感染症アーカイブスでの報告で知りました。プロジェクトは、20年1月末まででしたが、先生は、今もカンボジアでの活動を続けています。新聞記事を整理している中で、宮本先生のこのプロジェクトに改めて接しました。  

 林正高先生の活動を思いだしました。

山間を流れる富士川

流域は一部宮入貝の生息地だった。

 

 地方病教育推進研究会

 事務局長