地方病教育推進研究会ブログ

山梨県地方病の制圧までの歴史

地方病教育推進研究会から杉山なかについて説明します。

地方病教育推進研究会です。

日本住血吸虫症、山梨県では地方病と呼びますが、流行地域は国内においては筑後川流域、片山地方、利根川流域そして甲府盆地と限られていました。

どうしてか?専門の研究者に尋ねても明確な答えはないとのこと。自然界の不思議さに驚くばかりです。

さて杉山なかさんについて説明します。

杉山なかは、山梨県における人体解剖を初めて受けた人である。そのお陰で山梨県の地方病、日本住血吸虫病の原因解明に一助がはたされている。

なかは、清田村現在の甲府市向町の農婦。腹が膨れ、脾臓が肥大する原因不明の病気(水腫脹満と呼ばれた)にかかり、医師の吉岡順作の診察を受けた。吉岡はこの奇病の原因を寄生虫ではないか、と考えたがそれを立証するには患者の解剖によって確認するしか方法はなかった。

なかは自らの苦しみが不治の業病であり、この後も多くの人々を苦しめることを知り、自分の死後、解剖してくれるよう吉岡に申し出た。

次回のブログに続く

江宮隆之著「山梨人物博物館」P117から引用しました。

設立総会には、杉山なかさんの縁者の方も参加されました。

 

地方病教育推進研究会事務局長